ゲリラ雨と積乱雲

積乱雲といえば、夏場の空に見られる特有なものです。
この積乱雲は、ゲリラ雨の発生と密接にかかわっていることが明らかになっています。

積乱雲は、別名入道雲、雷雲などと言われることもあります。縦方向に大きく盛り上がった形の雲のことを言います。 雲は白い色を思い浮かべるのが一般的ですが、積乱雲は黒く、しかも縦に積み重なっているというところに特徴があります。 また、通常の雲は高いところにあるのですが、積乱雲の場合、雲の底は地上付近から2キロほどしかなく、 一番上は最高で1万メートルほどになります。雲には様々な種類がありますが、その中でももっとも大きな雲です。

この雲の上のほうは、氷の結晶が、下のほうは水滴となっています。この水滴が地上に降ってくると雨になります。 日本の夏は、高温多湿です。積乱雲は高温多湿になった空気に発生しやすいという性質があることが知られています。 上昇気流に湿った空気が押し上げられ、上のほうへ向かって発達するわけです。 つまり、積乱雲は夏場に発生しやすいといえます。

夏なると天気予報で、「大気の状態が不安定になっています」というフレーズを耳にされることがあるでしょう。 これは地表の温度が高くなって上昇気流が発生しやすい状態であることを示しています。

近年増えてきたゲリラ雨という現象は、突然始まり短時間の間に集中的に大量の雨が降ることを言いますが、 この積乱雲の発達によりもたらされる現象です。都市化が進んで、ヒートアイランド現象になったり、 地球温暖化により発生していているとされます。

また、積乱雲は、竜巻などの強い風の原因になることがあります。上昇気流と同じく下降気流が発生します。 この下降気流が急激になると強い風が吹き、ダウンバーストと呼ばれる現象が発生します。
また、雷が伴うこともあります。
このように、積乱雲はさまざまな気象現象を発生させるものなので、見つけたら用心するに越したことはないと思います。

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